【地銀30代】銀行員の転職は「30代が限界」なのか？

――32歳からの転職を成功させる「即戦力」という戦い方

夜な夜な「銀行員転職 30代」と検索しては、「もう遅いのではないか」「未経験は厳しい」という記事を見て、画面を閉じているあなたへ。

結論から申し上げます。30代、特に32歳前後の銀行員の転職は、決して遅くありません。むしろ、ビジネスマンとしての脂が乗り、市場価値が最も明確になる時期です。

ただし、残酷な現実も一つあります。それは、「20代と同じ『ポテンシャル採用』狙いでは確実に失敗する」ということです。

なぜ「銀行員の転職は30代が厳しい・限界」と言われるのか

世間で「30代は厳しい」と言われるのには、明確な理由があります。しかし、それは半分が事実で、半分は「戦い方を知らない人の言い訳」です。

これらは事実ですが、致命的ではありません。「未経験」ではなく「経験を活かす」土俵に上がれば、この厳しさは「優位性」に変わります。

企業の人事担当者は、32歳の地銀法人営業経験者をどう見ているのでしょうか？実は、あなたが思っている以上に「買い」だと判断しています。

企業側の本音

「20代はすぐ辞めるリスクがあるが、30代の銀行員は責任感が強く、教育コストもかからない。即戦力として計算できる」

つまり、30代は「即戦力枠」として、非常に強いカードを持っているのです。

一方で、30代で転職活動をして「書類が通らない」「面接で落ちる」と嘆く人には、共通した失敗パターンがあります。

「銀行業務はもう嫌だ、クリエイティブな仕事がしたい」と、全く経験のない職種（マーケティングやエンジニアなど）を志望するケース。

→ 30代の未経験採用はほぼありません。あなたの10年を捨てる行為です。

地銀30代の年収（550〜650万円前後）は、転職市場でも上位層です。

doda等のデータを見ても、異業種転職の初年度は一時的に50〜100万円下がることが一般的です。

→ 「初年度から現年収以上」を絶対条件にすると、選択肢は激減し、ブラック企業しか残らない可能性があります。

「何となく将来が不安」「ノルマがきつい」といった理由は、20代なら許されますが、30代では「逃げ」と判断されます。

→ 「自身のスキルをどう活かし、どう貢献するか」という視点が欠けています。

32歳のあなたが転職を成功させ、年収とキャリアを守るために必要な条件は3つです。

「何でもできます」は30代では通用しません。「財務」「法人営業」「経営企画」など、自分のタグを明確にします。

役職についていなくても、「後輩の育成」「チームの数字管理」など、組織への貢献を具体的に話せるようにします。

すべての業界を見ようとせず、銀行スキルが「翻訳なし」で通じる業界に絞り込みます。

あなたのキャリアを「掛け算」で評価してくれる、相性の良い業界です。

転職先（業界・職種）	なぜ30代銀行員に向いているか
事業会社の財務・経理	財務諸表の解読スキルが即座に役立つ。
経営企画（補助含む）	経営視点と計数感覚が評価される。
M&A・FAS	財務デューデリジェンスや交渉力が直結。年収アップも狙える。
コンサル（専門系）	再生案件や業務改善など、専門性を活かせる。
金融系事業会社	リース、カード、FinTechなど、知識のベースが共通している。