M&A仲介・FA職への転身。稟議書で培った「財務分析力」は一般企業の3倍高く売れる

銀行員がM&A仲介・FA職へ転身し、財務分析力を武器に大型案件を成約させ、高収入を得る成功イメージ。

「銀行では、どれだけ大型融資を決めても、ボーナスは数万円しか変わらなかった」

もしあなたが、自分の生み出した成果と報酬のギャップに虚しさを感じているなら、今すぐ見るべき業界があります。それがM&A(合併・買収)業界です。

2026年、事業承継問題がピークを迎える日本において、M&Aアドバイザーは「資本主義のドクター」として空前の需要があります。そして、この業界でトッププレイヤーとして君臨しているのは、実はMBAホルダーではなく、「泥臭い融資実務」を知り尽くした元銀行員たちなのです。

あなたの書いているその「稟議書」には、実は年収2,000万〜5,000万円の価値が眠っています。銀行員の最強の武器である「財務分析力」を、最高値で換金するための戦略を解説します。

銀行員の「決算書を読む力」が、なぜM&Aで3倍高く売れるのか?

銀行の融資業務とM&Aアドバイザリー業務におけるスキルの市場価値比較グラフ。

まず、残酷な現実を直視しましょう。銀行の中であなたが決算書を分析しても、銀行が得るのは数%の「金利」だけであり、あなたへの還元は微々たるものです。

しかし、M&Aの世界では、同じ財務分析が「企業価値(バリュエーション)」の算定という行為に変わります。数億〜数十億円の企業の値段を決めるこの作業は、成約時に「取引額の数%〜10%」という莫大な仲介手数料を生み出します。

「審査」を「ディール」に変える深層翻訳

銀行での業務(Before)M&Aでの業務(After)市場価値の違い
与信判断
(返済能力の有無を確認)
バリュエーション
(将来CFから企業価値を算出)
× 3倍
粉飾の発見
(リスクの洗い出し)
財務デューデリジェンス
(買収リスクの特定と価格調整)
× 5倍
社長への融資提案オーナーへの事業承継提案× 10倍

銀行員が自然に行っている「実態バランスシートの把握(含み益や簿外債務のチェック)」は、M&Aにおいて最も重要な「ソーシング(案件発掘)」と「エグゼキューション(案件実行)」の基礎体力そのものです。

「仲介」か「FAS(FA)」か。40代銀行員の生存戦略

M&A仲介会社とFAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)のビジネスモデルと適性比較図。

M&A業界は大きく2つに分かれます。自分の適性を見誤ると、「入社後に即戦力外」となるリスクがあります。

① M&A仲介(日本M&Aセンター、ストライク、M&Aキャピタルパートナーズ等)

売り手と買い手の間に立ち、両者を取り持つスタイルです。

  • 求められる力: 圧倒的な行動量と、オーナー経営者の懐に入る「人間力」。
  • 銀行員のアドバンテージ: 支店長代理クラスで培った「泥臭いドブ板営業」と「経営者との折衝経験」が活きます。
  • 報酬: 青天井。 インセンティブ比率が高く、入社3年目で年収5,000万超えも珍しくありません。

② FAS・FA(デロイト、PwC、KPMG、EY等のBig4系、独立系ブティック)

売り手か買い手、どちらか一方の代理人として、クライアントの利益を最大化するスタイルです。

  • 求められる力: 高度な財務会計知識、論理的思考力、ドキュメンテーション能力。
  • 銀行員のアドバンテージ: 本部(審査部・企画部)や大型法人担当で培った「緻密な分析力」と「ロジック構築力」が活きます。
  • 報酬: 年収1,200万〜2,500万円程度(ベース給が高く安定している)。

Big4(FAS)の門を叩くための「傾向と対策」

特に、40代銀行員からの人気が高いのがBig4(FAS)です。仲介のようなテレアポ営業がなく、専門性を極められる点が魅力ですが、入社難易度は極めて高いです。

FASの面接官(パートナー・ディレクタークラス)は、銀行員に対して「数字には強いが、思考が硬直的(マニュアル人間)」という懸念を持っています。これを払拭するための対策が必須です。

対策①:「融資脳」から「投資脳」への転換

面接では、「この赤字企業の価値をどう算定するか?」といったケーススタディが出ることがあります。

  • NG回答: 「債務超過なので融資不可(価値なし)です」
  • OK回答: 「本業のEBITDAは黒字であり、遊休資産を売却すればBSは改善します。買い手とのシナジー(販路拡大など)を考慮すれば、DCF法で〇〇億円の価値がつくと考えます」「リスクを指摘する」のではなく、「リスクを定量化し、どう乗り越えるか」を語ってください。

対策②:論理的思考(ロジカルシンキング)の証明

FASの業務は、膨大な資料作成とクライアントへのプレゼンです。

職務経歴書や面接では、結論から話す(PREP法)を徹底し、「なぜその融資を実行したのか?」という問いに対し、市場環境・競合分析・財務指標を用いてロジカルに説明できることを証明してください。簿記1級やUSCPA(米国公認会計士)の学習中であることも、強力なアピールになります。

成功への「踏み絵」:あなたが捨てるべき銀行員の常識

M&A業界で成功するために、今日捨てなければならない「銀行員の常識」があります。

  1. 「お願い営業」の放棄:M&Aは「お金を貸してあげる」仕事でも「預金をお願いする」仕事でもありません。企業の存続をかけた対等なパートナーシップです。ペコペコ頭を下げるのではなく、「社長、このままでは会社が潰れますよ」と直言できるプロ意識が必要です。
  2. 「待ち」の姿勢の排除:銀行では来店客や既存先リストがありましたが、M&A(特に仲介)では案件は空から降ってきません。自分で手紙を書き、電話をし、ゴルフに行き、案件を「創り出す」執念が求められます。
M&A業界経験後のキャリアパス。独立、投資家、経営者への道を示すキャリアロードマップ。

その先にある世界:独立、PEファンド、そして「資本家」へ

M&A業界への転身をおすすめする最大の理由は、その後のキャリアの広がりが**「異次元」**だからです。

① 独立系M&Aアドバイザー(個人M&A)

業界でノウハウと人脈(買い手リスト・税理士ルート)を掴めば、PC1台で独立可能です。

着手金+成功報酬で、年間1件成約するだけで年収2,000万〜3,000万が手元に残ります。上司もノルマも満員電車もない、真の自由業です。

② サーチファンド / 個人投資家

自らが買い手となり、後継者不在の優良中小企業を買収して社長になる(サーチファンド)銀行員が増えています。

M&A実務で培った「目利き力」があれば、「年収1,000万のサラリーマン社長」ではなく、「企業価値を上げて売却益(キャピタルゲイン)を得るオーナー社長」への道が開かれます。

③ 事業承継コンサルタント / PEファンド

企業の「磨き上げ」に関わるプロとして、PEファンドのバリューアップ担当や、顧問業として複数社の役員を兼任するキャリアです。

まとめ:あなたの「分析力」を、銀行の中に閉じ込めるな

銀行員として20年、何千枚もの決算書を見てきたあなたには、企業の「血流」が見えているはずです。

その眼力を、銀行の利息回収のためではなく、日本企業の存続と、あなた自身の人生の資産形成のために使ってください。

M&A業界は激務です。楽な仕事ではありません。しかし、「自分の実力だけで数千万円を稼ぎ出す」というヒリヒリするような充実感は、銀行の支店長席では絶対に味わえないものです。

【次なるステップ】

あなたの経歴が「仲介」向きか、「FAS」向きか。まずはM&A業界に特化したエージェントで、合格可能性の診断を受けてみてください。

  • JACリクルートメント:M&A仲介・FASともに圧倒的な求人数を保有
  • ムービン:金融・コンサル特化。Big4やPEファンドを目指すなら必須

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